一般社団法人 中標津青年会議所
2025年度 理事長所信

一般社団法人中標津青年会議所
理事長所信
2025年度 第50代理事長 安齊 浩紀

Time for change~繋ごう想いを胸に

【はじめに】
2025 年度、一般社団法人中標津青年会議所は創立50 周年という大きな節目を迎える事ができました。この半世紀にわたる歩みは、地域の未来を信じ、青年の力を信じ、熱い想いを胸に共に活動してこられた諸先輩方、そして地域の皆様の絶え間ないご支援の賜物です。心より敬意と感謝を申し上げます。
明るく豊かな社会の実現を理想とし「奉仕」「修練」「友情」の三信条のもと、創立以来地域の課題に向き合い、若きリーダーたちが積極的に地域住民との信頼関係を築き、歴代理事長の所信を指針として、その時代背景に沿った運動を展開し地域社会に貢献して参りました。また、各種地域団体との連携、協力を得ることにより広い視野での事業を展開し、若手に新しい経験や知識を取得できる機会の提供や、若手メンバーが事業に参画して成果を出す経験を積むことで次世代のリーダーの育成が継続して行われ、これらの運動は地域の未来を担う人材の育成と地域の魅力向上に大きく寄与されてきました。
創立 50 周年を迎えるにあたり、中標津青年会議所のこれまでの歩みを振り返ると共に、この半世紀で築き上げられた輝かしい伝統を受け継ぎながら、未来に向けてさらなる進化と新たな価値を創造し、これからも地域の皆様に必要とされる存在であり続けるために全力で邁進していく所存です。

【原点回帰が必要な時代】
私は昭和 62 年に生まれ、主に平成の時代を生きてきました。しかし、私の両親や当時の恩師は昭和の真っ只中を生き抜いており、私はそんな昭和の精神の下で育てられました。私の思う昭和の精神を象徴するものは、苦難に対する忍耐力と地道な努力だと思います。戦後の復興において、多くの日本人が過酷な状況にも屈せず一歩ずつ努力を積み重ね「我慢する」「耐える」という考え方が自己鍛錬の重要な一部とされ、成果が見えるまで諦めずに挑戦し続けたことで、その後の日本の飛躍的な発展につながりました。さらに、人のつながりを大切にし「義理」「人情」を重視する文化も昭和の精神の一つであり、約束を守り、恩に報い、困っている人に寄り添えることが尊敬され、地域社会の結びつきを強化し支え合う風土を形成しました。そして多くの人々が豊かな生活を目指し、向上心を持って働き個々が自分の役割を果たしつつ、より高い目標に挑むことで日本全体が成長していくという考えが昭和の日本に根付いており、この向上心は起業精神や技術革新の基盤とされました。
しかし、時代は令和に変わりテクノロジーの進化は世の中を変え、個人が自分にあった仕事を選択でき、自己実現やキャリアの自由度が増し自分のスキルや興味に応じて、新しい分野にどんどん挑戦できる環境が構築されました。多様性の尊重と個人の尊厳も重視されより個人の自分らしさを表現しやすい社会となり、誰もが社会の一員として自分の価値を感じやすくなっています。現代社会において私たちは、日常生活を効率的に快適に過ごせるようになり利便性と多様な価値観を享受している一方、対人関係の脆弱化、個人主義の高まりから自己中心的な価値観が広がり、地域社会や組織、家庭との繋がりの希薄化の一因となって社会的格差の拡大など現代社会の特有の課題となっています。
私は現代社会が抱える課題を解決する鍵は「昭和の精神」が重要になると考え、次世代へ繋げていくべき貴重な財産として時代が変われど「昭和の心」を再認識することで、心の豊かさを育み、過去と現代の調和がとれた持続可能なより良い未来を築いていけると信じています。

【戦後 80 年を迎えた地域の未来】
2025 年は戦後80 年という一つの節目のであり、改めて戦争の犠牲となった方々に深い追悼の意を表し、そのご遺族に対して心よりお悔やみ申し上げます。戦争という悲劇の中で、数多くの尊い命が失われ、多くの耐え難い悲しみと困難を経験されました。その歴史の重みと苦しみを私たちは決して忘れてはならないと強く感じております。しかし、戦後 80 年を迎えた現在日本にとって、そしてこの地域にとって重要な北方領土問題は今も変わらない大きな遺恨となっております。単に領土に関わる問題ではなく、国家の主権に関わる重大問題だということ、そして故郷に帰れなくなってしまった多くの方々が、無念を胸に起こした返還要求運動の歴史を風化させず、未来を担う若い世代に対してもこの問題の重要性を正しく伝え、先人たちがともした希望の灯を絶やすことなく、平和的な解決を目指して北方領土返還運動を未来へと繋げて行きます。
中標津青年会議所の創立した 1975 年に有志ある諸先輩方が地域の冬の魅力を発信し、住民同士や観光客との交流を深め、地域活性化を図るために「なかしべつ冬まつり」を創設しました。以来、その想いを受け継ぎ地域の冬の風物詩として定着したこの冬まつりが、2025 年に50 周年という節目を迎えます。中標津青年会議所はこの半世紀に亘って地域の活性化と、子供たちの笑顔を目的に多彩なイベントを企画、運営してきました。中標津青年会議所創立と同時期に迎えたこの節目の年に、多くの方々がこの地域を訪れて笑顔になり、地域が一層活性化されるそんな冬の魅力を伝えるのが私たち青年会議所の使命と感じております。これからも地域の発展に貢献する運動を展開し次の世代へバトンを繋げて行きます。

【現代に求められる人間力と持続可能な組織】
現代に求められる人間力とは?と検索すると「急速な社会変化や多様化が進む中で、柔軟で主体性があり多様性を尊重しつつ、新しい価値を創造でき自分らしさを大切にし、他者と協力できる人物」と答えが返ってきます。現代社会は多くの可能性と課題が同時に存在する複雑な時代で、確かにこういった人間力が求められ理想とされます。
私たち JC にも理想とされる人間力として、リーダーシップ、共感力、論理観と誠実さ、地域社会への貢献意識といった総合的な人間力を育むために日々活動しています。
しかし、どれだけ社会や自分が求める理想像を掲げても、そこに人としての「心」や「想い」を内面に持ち育むことが出来なければ真の人間力には繋がらないと考えます。
人や自分に対する「共感の心と思いやり」「感謝の心とありがとう」「正直な心と誠実さ」「学ぶ心と謙虚さ」「愛する心と厳しさ」を根底とした人間力が必要です。
近年人口減少や少子高齢化に伴い、私たち中標津青年会議所もメンバー数が減少傾向にあります。現在メンバー数は全盛期の約半分以下となっており、家業を継ぐ二代目、三代目となる世代も減少し、私のようなサラリーマンが多く在籍しているのも時代の流れであり、その中でも青年会議所を存続し、未来へ繋げる組織づくりをしていくのが我々の務めと考えます。「お金の掛け方」「時間の制限」「家族の理解」といった様々な制約があるなかではありますが、こんな時代だからこそ一人ひとりの想いや持ち味を大切に、「質の良いものを少し持つ方が、たくさんの量を持つよりも価値がある」という言葉があるように、組織としての強みを保ちながらさらに成長し続けるための新しい組織づくりを進めます。

【次世代を担う会員拡大と若きリーダーの育成】
現在、社会問題となっている人口減少及び少子高齢化は、公益社団法人日本青年会議所本会をはじめ、各地域の青年会議所にとっても大きな課題となっており、道内でも解散を予定するLOM や会員が 10 名以下の LOM が増加し、私たち中標津青年会議所も例外ではなく今まさにこの課題に直面しています。青年会議所運動を進めていくためには、ある一定のメンバー数と活動力が必要になり、会員拡大は毎年の重要課題となっています。しかし、勧誘を急ぐあまり勧誘のための勧誘になっていないか、LOM の未来と新入会員のキャリアデザインをしっかりと見据えた勧誘を行えているのかと自問自答することもあります。確かに組織を存続するためには綺麗ごとで片づけられないのも確かですが、青年会議所の存在価値や私たちの運動に対する背景や目的、情熱や想い、更に入会したことで 5 年後、10 年後、本人にどんな成長があり、成長を通じて職場での姿がどのように変化し、どう地域と関わり貢献できているかを最初に伝えることが出来るか否かでは、本人の目指すべき目標、成長や活動意欲といった青年会議所人生のスタートは大きく変わります。是非、我々と共に歩める同志の発見に努め未来へ想いを繋いで行きましょう。
若きリーダーに必要なものとは何でしょうか?これには百人百様の考え方がありますが、私は「自分自身の想い」だと思っています。議案を書くスキル、メンバーをまとめるコミュニケーション能力、青年会議所の基礎知識を身に着けることは我々にとって欠かせない要素ではありますが、まずは自分の中に強い信念と情熱を持ち、自分自身が目指す理想の姿や実現したい目標を持つことが重要と考えます。その想いがリーダーとしての行動に一貫性が生まれ、周囲を巻込み LOM の大きな原動力となり、逆境に直面した際にもメンバー全員で困難を乗り越えることが出来ます。自分の信念と情熱を探求し自分自身の想いを心に宿した熱き JC マンを共に目
指しましょう。

【一般社団法人中標津青年会議所創立 50 周年】
創立 50 周年としてこの半世紀にわたる歴史を築いてくださった諸先輩方に敬意を表し、これまで長年にわたり支えてくださった地域の皆様に感謝の気持ちと、これまでのご恩に少しでもお返しが出来る機会に、そしてメンバー同士の絆をより強固に育み、次の 10 年、30 年、50 年に向けて中標津青年会議所が一層大きく成長し、さらに地域の発展に貢献していく決意を固める機会にします。また、一般社団法人うるま青年会議所との交流も私たちにとって特別な意味合いをもっております。北は北海道、南は沖縄県と地理も文化も異なる地域ですが、異なる視点や感性、知識を共有し合うことでお互いの地域の発展を支える大きな基盤となっています。時には困難な課題に直面した際に友好 JC である仲間からの激励は、私たちの活動の大きな支えとなり、この絆は距離や文化の違いを超えた友情の象徴であります。これらの交流は共に新たな価値を生み出し、互いの地域課題に取り組むための刺激とし、解決に向けた多様な実体験を得られることは大きな喜びとなり、共に新しい挑戦をしていくことが私たちの目標とする地域社会の発展と若手リーダー育成に繋がると信じています。

【結びに】
この記念すべき 50 年の節目は、私たちがさらなる成長を遂げるための絶好の機会であり、Time for change「今が変革の時」です。この 50 年間の歴史と伝統、想いを継承し時代の変化に対応しながら、未来を見据えた新たな中標津青年会議所を、情熱を胸に創り上げていかなければなりません。明るい豊かな社会の実現のため、私たちは地域の課題を的確に捉え、解決に向けて柔軟かつ大胆に行動し、必ずこの地域の新しい価値を見出します。
変革には情熱と想いが必要不可欠であり、この熱い想いが私たちの行動を支え共感を呼んで地域に波及すると信じています。私たち一人ひとりが抱く想いには無限の可能性と、人や地域を動かせる魅力があり、必ず次の世代が誇れる地域社会を実現するため、この一年間を全力で走り続けることを誓います。
私は、第 50 代理事長として創立 50 周年というこの特別な年に、メンバーとともに熱い想いを持ち、変革に挑めることを心から誇りに思います。そして、同時に私の挑戦し続ける背中を仲間達に魅せること、努力を惜しまず結果を残すことが最大の責務と考えます。メンバー全員の力を合わせ、情熱をもって未来へ一歩踏み出し、中標津青年会議所がこれまで築いてきた歴史を大切に、新しい風を吹き込み次の 50 年へと続く輝かしい道をともに切り開き、たくさんの想いを胸に次の世代へ繋ぎます。

Copyright© 一般社団法人中標津青年会議所 , 2025 All Rights Reserved.